保険屋さんのひとりごと
人間には誰しも愚痴というものが存在する。お客様の前でやたらと笑顔を振りまく人に限って、その反比例に愚痴が増える。
そう、保険屋さんもそのひとりであり、ここでは実際にあったお客さんとのやりとりや普段不思議に思っていることなどを公表しちゃいます。

「ひとりごと」がメルマガになりました。右下のフォームから登録しておくと不定期ではありますが自動的にメールで送信いたします
保険のお勉強?
保険とは…
保険の種類
自動車事故
保険豆知識
情報コーナー
業界再編
保険ニュース
行政処分情報
災害情報
ネットで見積り
データねっと
決算ランキング
格付ランキング
その他
メルマガ
ひとりごと
リンク
プロフィール
マラソン
トップページへ
since 1999/10/17
保険屋さんが保険に入れない???
久々のひとり言ですが、今回は何年も前から不思議に思い現実に困っている問題を取り上げてみたいと思います。
題名にもありますが、「保険屋さんが保険に入れない」ということです。
これは、一部の保険屋さんしか悩んでないかもしれませんが、私もその一人です。

まず、保険業界には「保険業法」という保険屋さんが守らねばならない大事な法律があり、日本国民における憲法や刑法みたいなものです。
この中には「きちんと署名・捺印をもらいましょう」とか「嘘はいけません」から始まり「保険代の値引きはダメです」など色んな決め事が書いてあります。
そしてその中に、『構成員契約募集の禁止』というのがあります。
「構成員」というと何だか怖い人を想像するかもしれませんが詳しく言うと
「法人の生命保険代理店が、当該代理店及び特定関係法人の役職員に対して第三分野(医療・ガン保険等)以外の保険商品の募集を行うこと
を禁止するとなります。
えっ?もっとわからない!
簡単にいうと『生命保険を販売する代理店(法人に限る)の役職員およびその関係会社の役職員は自分では(医療・ガン以外の)生命保険に入れない』ということなのです。
「え〜!自分で自分の保険に入れないの?」と思うでしょう。その通り。
その人のことを誰よりも知っていて、最も有利で最適な保険に入れるはずの保険屋さんが自分で保険に入れないのです。
ただ、これが適用されるのは「生命保険の法人代理店」のみである。したがって生命保険会社の職員や個人の代理店は自分で設計して自分で入れるのである。
皆さんは「フーン」くらいに思うかもしれませんが、我々保険の営業マンは一件でも多く契約が欲しいのに自分で入れない事ほど悔しい事はありません。
これは「不公平だー!」と思い、以前金融庁に質問をしてみましたが何の返事もありません。
そもそもなぜこんな法律が出来たかというと、例えばあなたの会社もしくは関連会社が生命保険の代理店(販売)を始めたとしましょうか。
そうなると当然あなたの上司、特に部長や課長は皆さんに「保険に入れ」といってきますよね。うざいですよね。
でもあなたは断れますか?この状況を禁止しようというのです。
しかしこれは、現代の保険業界事情を全く予想しないことから生まれました。
以前は生命保険を販売しているのは、いわゆる「保険のおばちゃん(失礼…例えです)」か個人で損保の代理店をしている「保険のおじさん」でした。しかし、現在では保険業界も様変わりして、代理店が『個人』から『法人』形態へと変化しているのです。
何故かというと、保険会社は経費節減のため小さな代理店を無くそうとしています。
しかし、代理店としてそれをクリアするためには、他の代理店と合併したり、吸収したりされたりするしかなくなってきています。
その結果、保険の代理店自体が法人(主に有限会社が多い)となり一人っきりでの経営から2〜3人規模へと変化しているのですが、この法律はこの事態を想定していなかったのでしょう。
「じゃあ法人の保険屋さんはどうやって保険に入っているの?」となりますが、保険業法ではバーター契約(お互いに保険に入って手数料を発生させる事)も禁止している上に、ほとんどの保険会社では「同業他社の保険関係者の契約は取り扱い出来ない(積立型商品を除く)」という決まりもあるので、うかつに仲間うちの代理店で入るわけにはいかないのです。
結局のところ、保険会社では代理店や保険ブローカー(保険の仲介人)を通さず誰にも手数料の発生しない『直扱い』での契約を勧めるしかないようです。
これが嫌なら、その辺で歩き回っている保険のおばちゃん(何度もすみませんあくまで例えです…)に自分の身分を隠して入るしかないのかもね。  
平成15年7月14日更新