保険会社の格付ランキング・決算ランキング・業界再編情報・行政処分や関連ニュース・災害情報は「ほけんのねっと」でチェック!
保険屋さんのひとりごと
HOME 保険の基礎 ランキング 業界情報 FP情報 関連情報 リンク
HOME>関連情報>ひとりごと>年末調整の効果 サイトマップ
ひとりごと
メニュー
年末調整の効果

年末(11月から12月)になると必ず電話の来るお客さんがいる。
その内容も、

「おい!あれがないぞ!あれ」

とそのお客さんは名前も告げずに「あれ」をよこせと怒って電話してくる。
しかも毎年同じセリフである。



これではいったい何のことかわかりませんよね。
でも私は毎年すぐにピンと来ます。

それに対して私も負けじと毎年同じセリフを言うのです。


「ご自宅に届いている証書の中に一緒に入っていますよ」


そして、
「もし証書も紛失してしまったのなら証明書は再発行いたしますが」
と言うと会話は終了する。



「あれ」とは年末に必要なあの紙のこと、
そう『保険料控除証明書』である。



ご存知の通りサラリーマンの方が
年末にお金を戻してもらうために必要なアイテムです。

会社によっては年末調整の還付金を
現金で手渡す会社が多いようなので
結構楽しみにしている人は多いはず…

そう、私もサラリーマンの時はそうでしたから。





そもそも「なぜ年末調整をするとお金がもらえるのか?」

ということを正確に知っている人はどのくらいいるのでしょうか。


簡単に言うと毎月の給料やボーナスから
自動的に引かれている税金(正確には源泉所得税)が、
本来もらうべき税金よりも多く引かれているケースが多いために
年末までの所得を計算してその差額をお返しするのである。


ではなぜ引かれる税金にそんな差額が発生するのかというと、
毎月の給料から引かれる税金は給料の合計額から
社会保険料などを引いた金額に対して
ある一定の金額を税金として差し引きます。

ただその時には扶養者の人数だけで税額を決めており、
実際の年末調整の時には扶養者の種類に応じたそれぞれの控除や
最初の話のような保険料控除などを計算することにより、
それぞれの家庭でもらうべき税金を算出するんです。



つまり会社で同じ給料をもらっていても
家族構成や払っている保険代によって
年末調整で戻ってくる金額が違うのです。



話はそれましたが「あれをくれ!」と言うお客さんは
毎年火災保険を年払いで払う契約をしている方で、
掛け捨て型のため保険料控除の金額は「短期保険料控除」の
3,000円が限度となります。

と言うと「なに!火災保険を払うと年末に3,000円戻ってくるのか?」
と思われがちですが、それが違うんです。

結論から言うと、このお客さんが保険料控除証明書を
提出することにより年末調整で戻ってくる税金は、





なんとたったの240円なのです。





(上記の金額は35歳の男性で同い年の奥さんがいる
 年収500万円のサラリーマンの場合の計算)

どういう計算になるのかと言うと、
この人の年間所得に対する税率が10%で、
3,000円×10%=300円。

更に来年から縮小される定率減税の20%を引くと、
300円−20%=240円となるのです。

「えっ!毎年何万円も火災保険代を払っているのに
 240円の効果しかないのか?」と思われるでしょうが、
これは保険料控除の中でも『短期損害保険料控除』という
最も控除限度額の少ない種類にあたるからなのです。



そもそも保険料控除には大きく分けて
「生命保険料控除」と「損害保険料控除」があります。

生命保険料控除には限度額がそれぞれ50,000円の
「一般生命保険」と「個人年金保険」があり、
損害保険料控除には限度額が15,000円の「長期損害保険料」と
3,000円の「短期損害保険」がある。


仮にこのお客さんの保険が10年以上の契約で満期金がある
「長期損害保険料」だとしたらその効果は1,200円。

それに加えて一般生命保険と個人年金保険を限度額一杯だったら
その効果は合計で9,200円ということになるのである。


もし、このお客さんが証書を紛失していて
証明書を再発行するかどうかとなった時にその効果が240円だと
知っていたら再発行の手続きをしていただろうか。

ちなみに控除証明書の再発行が面倒だから
言っているわけではないんですよ。

なぜなら再発行の手続きは保険会社の社員がしており、
代理店の私はただ連絡するだけで
何もしていないんで気を悪くしないでくださいね。


平成17年1月1日


この記事は平成16年末の税制を元に書いております。

現在は上記の「損害保険料控除」は廃止され、
新たに地震保険料控除が創設されました。
copyrght 1999(C) www.hokenno.net / このサイトについて