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保険屋さんのひとりごと
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since 1999/10/17
ひとりごと>善意がクレームに
「善意がクレームに」
@

ある自動車保険のお客さんからこんな電話が掛かってきた


お客さん(以下客)「なんか、車がちょっと凹んでいるんだけど〜これって保険で直らないのかな」


よくよく聞いてみると何かが落ちてきたのか当て逃げかなのか
いたずらされたのか自分でもよく分からない様子だった
そしてその後言った言葉に私は少しビビッた


客「今どんな保険に入ってるのかよく分かんないんだけど〜これって出るのかな?」


この言葉に私は少し青ざめたが気を取り直して聞いてみた


私「今現在入っているのがエコノミーワイド車両保険といいまして
 車同士の事故や火災、盗難、物体の落下、いたずら等に使える補償内容になっているんですが、
 そのどれかに当てはまる事故でしょうか?」


するとそのお客さんはまたも私をビビらせる言葉を発した


客「あ〜なんか分かんないけど何とかなんないの〜?」


これはまずいと思った私は念のためくぎをさしておいた


私「自分でどこかにぶつけたり、誰かが当たってきた場合は保険は使えませんが凹んだ箇所はどんな状態ですか?」


お客さんは口では上手く説明できないようでまず見に来いということみたいだったので
念のためカメラを持って待ち合わせ場所に向かった


A

お客さんとの待ち合わせ場所に時間通りに着いた私は
周りを見渡してお客さんを探した。

そしてそこには、ガラスにスモークを貼り
かなり目立つスボイラーが付いたお客さんの車があった。



恥ずかしながら私もそのお客さんの車は久しぶりに見るので、

『こんな車だったかなぁ…』

とちょっと不安だったが、
相手も気付いたようでお互いに近寄りながら



私「どうも、○○さんですか?」

お客さん(以下客)「ああ、すんませんなぁ。」



早速私は凹んだ場所を探そうと車両を見たが、
沢山の凹みやキズが数え切れないくらいあり
目の前が真っ暗になった。



私「あの〜どの部分が事故の対象とお考えでしょうか?」

客「なんかそのガッツリ凹んだ所だけどわかるか〜い?」



そういえば、かなり凹んだところがあるからこれなのか
と思いつつその回りにも凹みやキズがかなりある。

これは大変かも…と思いつつまずは写真を撮れるだけとった。
私は頭の中を整理してまずはマニュアルどおりに聞いてみた。



私「お客様が加入している車両保険では
  何かが落ちてきた場合やいたずらでキズを付けられた場合が
  対象になるのですが、これは何が落ちてきたのでしょうか?」

客「あ〜よくわかんないけど直るの直らないの?どっち?」



これはマズイ!と思った私は、
まずは念を押しておこうと思った。



私「一応、何かが落ちてきたか、
  いたずらされたかわからないということで
  保険会社に判断してもらおうと思うのですがいかがでしょう?」

客「おう!直るんならそれでもいいぞ〜」

私「いや、確実に保険で直せるというわけではないのですが、
  その判断を仰ぐためにお付き合いのある修理工場などに
  一度入れていただきたいのですが?」

客「う〜ん、まぁいいけど結構時間かかるのかい?」

私「修理工場で見積りしたものを写真などで保険会社が判断するか
  直接見に来ることもあるので2、3日はかかると思いますが」

客「いや〜その間車ないと困るからなぁ
  もっと簡単に見てすぐ判るもんじゃないのかい?」

私「え〜、基本的には修理工場と保険会社の話し合いになるので
  金額が確定するまで少しお時間を頂くケースが多いんですよ」

客「なんだぁ?あ〜ん?
  直るか直らないか判んないのに
  何日も車なしで過ごせって言うのかぁ?」



お客さんがかなりイライラしているのが
誰にでもわかるくらいになってきたので
私も言葉を慎重に選びながら話を続けた。



私「いえいえ、○○様。
  車を直すことが確実であれば
  修理工場さんの方で代車を用意してくれる場合もあるので…」

客「なんだ、そうなのか?よし判った。
  じゃあ知り合いの工場で
  代車を貸してくれるかどうか
  聞いてみるから何とか頼むぞぉ」
  
私「判りました。ではその修理工場で代車が借りられそうなら
  そこで見積もりをしてもらって保険会社からOKが出れば
  そのまま直してもらいましょう」

客「おう、判った!じゃあそういうことでな」



その日はそのまま別れてお客さんの返事待ちということにした。



まずは「ホッ」としたのもつかの間、
2、3日後お客さんから電話が来て



客「いや〜直すかどうかもわかんないのに
  代車なんか貸すか!って言われたよ」

私「そうですか、それは困りましたね」



私もさすがに困り果てそうだったが、
そうだ!私の知り合いの工場に
お願いしてみるかと思い確認してみる。



私「あの〜私の知っている工場でしたら
  何とかお願いして代車を貸してもらえるかもしれませんが
  そちらの方でもよろしいでしょうか?」

客「おう!それで何とか頼むわぁ」

私「判りました。では確認した上でOKなら日程をお知らせしますので」



と、またもや言いにくいことを増やしてしまった。
でも、いつも快く継続してくれているお客さんで
今まで事故は一度も無かったのでここは頑張るか!
と誓い修理工場へお土産を持参して行ってみた。



私「あの〜社長はいらっしゃいますか?」

修理工場の事務員
「あ〜お久しぶりですね。社長なら裏で塗装してますよ」



無理なお願いをすることに
ちょっと引け目を感じながらも
社長の元へ



私「あ〜どうもどうもご無沙汰してますぅ
  よかったらこれ皆さんで食べて下さい〜」

修理工場の社長(以下社長)
「お〜ぅ、久しぶりだなぁ、元気にしてたかい?」

私「あぁおかげさまで何とか
  ところでちょっとお願いがあるんですが」



ちょっと引きつりながらお願い事をしようと私は唾を飲んだ。



このページのTOPへ B

社長「お願いって何だ〜!」



と社長がニヤニヤとしながら聞いてきた。



私「いや〜いつもお願いばかりでなんなんですが〜」

社長「またか〜しようがない奴だなぁ。なんだぁ?」

私「実は保険が使えるかどうか判らないんですが、見積りをお願いしたいんです」

社長「なんだぁ、またそんな話かぁ」

私「それでお願いついでに代車も借りられないかなぁ…なんて〜テヘェ?」

社長「おいおい、それはまた随分なお願いだなぁ」



私は直立不動のまま90度まで頭を下げ、



私「大事なお客さんなんです。お願いしま〜す!」

社長「解ったよぉ〜これで最後だぞぉ〜」

私「あっ、ありがとうございま〜す!」



何とか代車を借りる約束を取り付け
早速私はお客さんに電話をした。



私「あっ○○さんですかぁ?」

客「おぅ!どうした」

私「私の知っている修理工場で代車を貸してもらえることになりましたので車を入れましょう!」

客「で、場所は何処なんだぁ?」

私「○○さんの家からはちょっと遠いんですが…」

客「そうかぁ、夜遅くなら直接乗って行って代車と取り替えてもいいけど

私「そこは遅くとも18時くらいまでしかやってないんですよ」

客「それじゃあ話にならんだろぅ!どうするんだぁ?」



せっかくお願いして代車を借りられることになったのに
今度はその入れ替えで手間取るなんて…

確かに夜遅くじゃないと入れ替え出来ないんだろうけど
だからと言って工場の社長にそこまでお願いできないし



私「解りました。じゃあ私が代車を借りてきますんで
    また同じような時間に車を入れ替えましょう!」

客「おぅ、それで頼むわぁ」



後日、修理工場へ行き自分の車と代車を取り替え、
夜遅い時間にお客さんと待ち合わせをして車を入れ替え、
そのままとんぼ返りで修理工場へ戻り、自分の車に乗り換え
私は帰宅した。


気がつくと夜中の2時をまわっていた。



後は保険会社の判断を待つのみだった。






このページのTOPへ C




数日後、

車の損害を確認した保険会社から
幾つかの質問が挙がっていた。



その質問事項とは以下のの3点である。



@どの部分を保険の対象とするつもりなのか?

A発見する前日までの状態はどうだったのか?

B被害現場と思われる場所の当日の状況



いずれの質問も、
本当に保険の対象になるのかどうか
疑わしいと最初から思われている証拠だ。




確かにお客さん自身が、

どこを自分でぶつけたのか?
どれが当て逃げされたのか?
どの部分が偶然の事故(落下・いたずら)なのか?

以上を全く判断つかない様子で連絡してきたのだから
疑われても当然のことかもしれない。




ただ、実際の事故報告には

「この部分は自分でぶつけたと思うが、
  恐らく○月○日○○に駐車していた時
          にいたずらされたようだ」

「この部分は当て逃げされたようだが、
  恐らく×月×日○○に駐車していた時に
         物が落下してきたのだろう」

と報告するしかない。




まるで代理店が誘導したのではないか?
と思われるだろうが、そうではない。



お客さんが「たぶんこうだろう」と言えば
それがそのまま事故報告になる。







「保険が出るかどうかは代理店の報告次第」






という言葉をよく聞く。


確かにそれは否定しない。





誤解しないで欲しいのだが、



「事実はあくまで事実」



これは変わらない

ただ、その前後を少し現実的な状況で
整理すると言う意味である。





まるで「白い巨塔」の財前教授の言葉のようだが…



我々はあくまでお客さんが言った事実を基に
忠実に事故報告書に書くしかないのである。









話が随分逸れたが、
さっきの3点はお客様から確認して

「駐車場で買物をしている間に何か落下物が落ちてきた」

と保険会社に再度報告をした。






数日後、今度は

「今回ご請求された箇所は保険の対象にはなりません」

との回答があったのだ。





私は凄い剣幕で担当者に連絡をした。




私「どうしてダメなんですか?」

担当者「落下物による被害とは認め難いからです」

私「それは絶対に認められないということですか?」

担当者「いえ、絶対違うというわけではなく
    今回ご請求を受けた部分は落下物とは思えない
                  ということです」

私「じゃあこの部分は何がどうなったと言うんですか?」

担当者「それは解りませんが、
     あくまで落下物とは認め難いということです」

私「そんな話をお客さんに説明して
       納得すると思いますか?」

担当者「それは解りませんが査定の方からそう言われたので…」

私「あんたはそんなことしか言えないのか?」

担当者「・・・」

私「もういいわ!」



と言い放ち私は電話を切った。





このページのTOPへ D
事故の担当者を問い詰めたところで
決定が覆るわけではない。

事故担当者はある意味、
野球の審判のようなもので
一度言った事を変えることはない。

解ってはいたが
ついつい熱くなってしまった私は
収まりがつかなくなっていた。





しかし、保険会社から「出ない」
と言われれば出ないものは出ない。




いろいろ考えたあげく私は、


「まず全ての可能性を試してみよう」


と考えた。





まず、お客さんに連絡をして
少し時間をもらえるように頑張ろう。

そして、じっくりと交渉をするしかない。

そう思いまた怒られることを覚悟で
2週間ぶりにお客さんへ連絡をした。






私「もしもし、保険代理店の○○ですが」

お客さん(以下客)「おう!久しぶりだな」

私「お時間掛かって申し訳ありません
   実は先日見積もらせていただいた
        大きな凹みなんですが…」

客「なんだ!出ないのかぁ?」




痛いところを突かれた私はさすがに動揺した




私「いや、その…
   あの部分に関してはちょっと難しいようで」

客「なんだぁ?」




『マズイ!』と思ったがすでに
お客さんの怒りはピークに近づいていた。




客「あんたが何とかすると思ったから
    あんたの知ってる工場に入れてるのに
        一体どうするつもりなんだ?」

私「いや、ですから」

客「こっちは我慢して古い代車に乗ってるのに
   一体今までの無駄な日数をどうするつもりだ?」





かなりの大事になってしまったため、
これはいよいよ腹をくくって事故担当と
対決するつもりでお客さんをなだめようとした。





私「いや、今回申し出た箇所は確かに難しいと
   判断されましたが、実は考えがあるんです」

客「何〜?今更なんなんだ!」

私「実は私が撮った写真を後で見直してみたんですが、
   別な箇所で保険の対象に
    なりそうなところがあったんです」

客「はぁ?だから何だっていうんだ?」

私「先日の打ち合わせでは一番大きな凹みを
    何とかしようということでしたが…」

客「・・・」

私「けっこうあちこちに凹みがあったので
   その中の一つでも二つでも保険が出れば
    それなりの金額になると思うんですよ」

客「???」

私「それで再度細かいところまで査定してもらって
   少しでも金額をかさ上げしたいと思うんです」

客「それで?」

私「その結果、判定された金額で
  目立つ所を直せるといいなぁ…と思うんです」

客「いいなぁ、だとぉ?」




『あっ!また失言だぁ』と思ったが
意外にもお客さんの反応は大人だった。




客「まぁいい、それはわかったけど
   まだ車は工場に入れたままになるのか?」

私「そうですねぇ
  何とか急がせても一週間はかかるかと…」

客「そんなにかかんのか?」

私「申し訳ありません。もう一週間時間を下さい」

客「解った、本当に一週間だぞぉー!」

私「ありがとうございます」





何とかこの場は収めた…という感じだが


『どんな手を使ってでも
  これは必ず実行しなくては』


という思いだけで、
私は気合を入れて事故担当者との対決に備えた。





『しかし、本当に一週間で結果を出せるのだろうか?』





その日の夢にお客さんが出てきたのは言うまでもない


このページのTOPへ E


前回の報告ですっかりお客さんを怒らせてしまったため
さすがに私も『奥の手』を使うしかなくなった。


そうなると、

担当者の弱みに付け込んで強引に認めさせるとか、
事故を捏造するとか…


なんてことはするつもりはないし、
もしそんなことをしたら恐喝や詐欺などの刑事事件になり
私自身が逮捕されかねない。



「まずは最初から事故受付をし直すか…」



そう思い立ち、
事故センターの担当者に連絡した。





私「どうも○○代理店の□□です」

保険会社の事故担当者(以下担当)
 「あー先日の落下物の件ですか〜?」

私「あー、判ってますね(^^;)」

担当「お客さんは納得されましたか?」

私「納得するわけないでしょーー!
             ガッツリ怒られましたよ」

担当「そうですか。でも私としてもどうしようもなくて」




担当者が『ホッ』と胸を撫で下ろしたのを見計らって間髪入れず




私「ところで…話を蒸し返すようで悪いんだけど」

担当「なっ、なんでしょう…」

私「実はあの車なんだけど、
   他な場所で明らかに落下物と思われる箇所があったんですよ」

担当「えっ!本当ですか?」

私「いや〜それが私も確認したんですが、
   『あ・き・ら・か・に』そんな感じなんですよ」

担当者「・・・・・」

私「それでぇ、新たに事故の受付をしたいんですが、いいですよね?」

担当者「もっ、もっ、もちろんですとも」

私「じゃあ、これからFAXするんで事故車の確認お願いしますね」

担当者「わっわかりました」




私はそう言い放つと、
早速事故の受付票をFAXして担当者に再び電話を入れた。




私「先ほどのFAXの件ですが…」

担当「あぁ、落下物の件ですね」

私「また改めて損害の確認をお願いできますか?」

担当「えっ?えぇ…」

私「何か問題ありますか?」

担当「いや、先日の件もありますんで」

私「あれはあれ。これはこれでしょう!」

担当「わっわかりました。ちょっと時間を下さい」

私「お客さんも待ってるんで、あまり時間は無いですよ」

担当「何とか頑張ります」




事故担当はそう言うとそそくさと電話を切った。


「うーーん、なんか怪しい」


そう感じた私はその後の担当者動きに注目するしかなかった。


このページのTOPへ F

事故担当者に念を押し
今度こそは「抜かりなく」事を進めなければならない。

別に手抜きをしていたわけではないが
誰が見ても保険の対象になる…という状況にしなくてはならない。



まずは事故担当者から
損害の詳細を説明するための書類を取り寄せ
お客さんと『打ち合わせ』をしながら作成し完成。

その書類は事故担当者へ届けたし
あとは結果を待つだけで、お客さんにも

「100%とは言いませんが、あとは結果を待って下さい」

と、自信ありげなトーンで言ってしまった。




ところが…


それから2週間たっても結果は出ない。


事故担当者にメールすると、

「申し訳ありません。行政処分の対応もあり、手続きが遅れております」

とのこと。なるほど!



実はちょうどこの頃損害保険26社に対して、
自動車保険の付随費用などの未払いに対して行政処分が出されたばかりだった。

そのため損害保険各社の事故担当部署はてんてこまいになっていたようだ。



しかし、それはそれ。
私もお客さんに1週間欲しいと言っておいてすでに2週間以上経過している。

何とか急ぐとお願いした2、3日後
別な集まりで事故担当者と会う機会があり少し面談した。



私「例の件はいかがでしょう?」

担当「ご指摘のあった損害の1ヵ所のみを認めるということでいかがでしょう?」

私「それで行きましょう」

担当「では後日金額をご連絡いたします」



担当者はまるで根負けしたような表情だったが。
私もお客さんに今まで見栄を張ってきたので引き下がるわけには行かなかった。

早速私はお客さんに電話をした。



私「長らくお待たせしました。例の事故ですが、何とか支払い出来ることになりました」

お客さん「あー、しばらくだね。本当に大丈夫なの〜?」

私「ご安心ください。あとは金額が決まればお支払い出来ますので」



微妙にお客さんの信頼を失いかけているようだっだ。

無理もない。
こんなロングバージョンになるほどお客さんを待たせたのだから…

しかし、ある意味今までの緊張感から開放されたようでその日は少し飲んだ。



このページのTOPへ G
いよいよこの「長いひとりごと」も最終回を迎えることが出来ました。
というか、まだ今書きながら「本当に収まるかなぁ」と気持ちも少しある。

「そんな前置きはいいから早く進めなさい!」

と怒りの言葉が飛んできそうなので早速始めます。




前回では担当者と面談して、
いくつかの損害の内、一ヶ所を認めてそれで手を打ちましょう!
という話だった。

というところまで来ましたが、
ここからがまた少し面倒もあった。



担当者に確認して後は金額を決めるだけ、
となったので、私にできることは「催促する」だけ。

したがって、私もしつこいくらい担当者にメールをした。
そのたびに返事は「鋭意努力しております」

返事は早いが内容がない。
こんなやりとりが続いた。




最後の面談から3ヶ月後、遂に正式な回答が来た。


「打ち合わせした部分の修理代金で○万円でどうでしょう」




やっと金額が決まり、
お客さんにもさわやかな声で電話が出来る。

まぁ、いったい何ヶ月かかったか数えたくないくらいかかってはいるのだが。




というわけで意気揚揚とお客さんに事情説明。



私「○○さん。大変お時間がかかりましたが、例の事故の保険金をお支払できます」

客「いや〜それはいいんだけど、いったい何ヶ月かかってんの?」

私「大変申し訳ございません。そもそもが保険の対象になるかどうかということでしたので…」

客「別に出ないものを出せ!って言ったつもりじゃないのにそんな無理しなくても良かったのに」

私「えっ?そんな…これは私も最善の策と思い頑張りましたので何とかお納めください」

客「いや、わかったよ。じゃあ、適当に振り込んでおいて」

私「はい!わかりました。これからもよろしくお願い致します」




そのシラーっとした空気は何とも言えない嫌なものだった。


もちろん恩着せがましいことは言いたくないが、
自分としては「お客様のため」と思ってやっていたことが
かえってお客様を不機嫌にさせていたなんて…



でも、もし最初の時点で「無理です」と言っていればどうなっていたか?

もし、代理店を介在しない保険会社のフリーダイヤルに事故報告していたらどうなっていたか?



いや〜これ以上言うのはやめましょう。

私は善意でやっていたつもりなのに最終的にお客さんは喜ぶどころか
不機嫌なまま電話を切ることしか出来なかった私。

まぁ、これが保険屋さんのひとりごとです。




以上、完結です。