保険会社の格付ランキング・決算ランキング・業界再編情報・行政処分や関連ニュース・災害情報は「ほけんのねっと」でチェック!
保険屋さんのひとりごと
HOME 保険の基礎 ランキング 業界情報 FP情報 関連情報 リンク
HOME>関連情報>ひとりごと>顧客と会社、どっちが選ぶのか サイトマップ
ひとりごと
メニュー
顧客と会社、どっちが選ぶのか

最近は保険会社も外国や異業種からの参入により、
把握できないくらいに増えてきている。

こうなると弱肉強食の時代で、お客さんからすると
自分が好きな・安全な保険会社を選ぶことが出来る。

まさに「お客さんが保険会社を選ぶ時代」になりつつある。


しかし、私たち現場の立場からすると
「本当にそうなのか?」と疑問を抱くことがよくある。

いろいろ選んだあげくに、その人は
自分が選んだ保険会社に入っているのだろうか?

もっと言うとその保険に入れたのか?
その保険を使えたのか?と思うことがある。



どういう事かというと、「保険」というのは共済とは違い
民間の組織が営利目的で作ったものである。

したがって誰でも無条件に入れるとは限らず、
中には「入りたくても入れない人」が結構いる。

いわゆる「加入審査」に引っかかると、
自分の思った通りに保険に入ることが出来ない仕組みになっている。


ただし、その『審査』も基本的には非公開で、
ハッキリと「○△…の理由で貴殿は保険に入れません」
と明確に言われることは少ない。

その点では損害保険と生命保険に大きな違いはある。



例えば、車の任意保険。

恐らくインターネットを見ている人のほとんどは、
断られたことなど無いでしょう。

「えっ?車の保険で断られることってあるの?」

そう、現実にそういうケースは少なくありません。


ご存知のように車の任意保険には業界共通の
「無事故等級」というものがあり、1等級〜20等級まである。

新規で加入した場合6等級(0%)から始まり、
1年間無事故だと7等級(20%引)、次は8等級(30%引)というように
1つづつ進み最後は20等級(60%引)まで割引が進む。


では、最初の6等級のときに事故を起こした場合はどうなるのか?

割引は1つづつ進むのに事故を起こした場合は
なんと3つも等級が下がるのである。

そうなると翌年は3等級となり、料金は3割り増し。

更にその年に2回事故を起こした場合は、
一気に6等級下がるので等級は最低の1等級(50%増)となり、
その時点で保険会社の引き受け先がほとんど無くなる。


そう、いわゆる「ブラックリスト」に載るのである。


こうなるとしばらくはそのデータが業界間で行きかいするので、
ごまかしは効かない。

特に若い人に多いのは、言うまでも無い。

生命保険の場合はちょっと情況は違うが、
病気のため保険に入れない人や、保険には入ったが
病歴をごまかしたために保険金を受け取れなかった人など…。

CMなどで宣伝している裏には、とても泥臭い事実が転がっているのである。


平成12年11月1日更新 
copyrght 1999(C) www.hokenno.net / このサイトについて