ビッグモーター問題と自動車保険料への影響

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ビッグモーター(以下BM社)による自動車保険金の不正請求を始めとする様々な問題により、損害保険代理店としての登録が取り消された。

BM社で様々な不正が行われていた背景には、利益至上主義のために保険部門への人員を削減し保険業務に対しての教育管理がが不十分であったことが金融庁の調査で問題視されました。

また、報道にあったような事故車両への不正請求は現在各保険会社で全容解明に努めておりますが、数万件を数えるBM社の案件全てを調査するのは容易ではなく、数年単位の時間を要すると考えられます。

 

では、実際にどのくらいの不正請求があり、それが今後の保険料に影響するのかどうか考えたいと思います。

 

不正請求の内容として記者会見や調査報告書によると、交通事故により修理工場に入ってきた車両に、ゴルフボールやサンドペーパーで傷を増やしたり、損害のない部品を交換したように偽装したりして、本来の修理金額よりも多い金額を保険会社から得ていたものです。

BM社では令和4年11月から令和5年7月までに8,427件を調査して、約15%の1,275件に支払保険金の見直しがあり、その総額は約5000万円で1件あたりの平均額は約4万円となっております。その内、実際に返金したのは約14%の660万円に過ぎません。

もちろん、この数値は被害額全体の一部に過ぎませんので、その全体像はまだ分かりません。ただ、保険会社の試算では、最大で2万件×1件あたり4万円=8億円の不正請求額を見込んでおります。

 

それに対して自動車保険の年間の支払保険金は1兆7000億円と言われており、BM社の不正請求は全体の0.047%となりますので、自動車保険の料金が年間5万円であれば23円、7万円であれば33円の影響を受けることになります。

この数値を多いと考えるか、少ないと考えるかは難しいところですが、皆さんの自動車保険の料金に少なからず影響を受けていることは間違いありません。

そこで、各保険会社では来年1月に予定していた料金改定から1台当たり上記の20~30円を控除した料金を設定する模様です。


尚、一部の保険会社ではBM社の修理に関連した案件について、保険を使ったことにより増加した自動車保険の料金が上記の4万円よりも多い場合は、その差額を暫定的にお客様にお返しする対応を始めております。

もちろん、最終的に不正請求額が確定した場合には金額調整がなされますが、お客様に不利益が生じないような対応をする予定です。

 

 

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